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未成年がいる場合の相続手続

未成年がいる場合の相続手続 <遺産分割協議と特別代理人を解説>

 

 

福岡・博多駅徒歩1分の行政書士事務所 『LEGAL BASE』 代表のSanukiです。

相続人の中に未成年者がいる場合、遺産分割協議をどのように進めればよいのか、特別な手続きが必要なのかと不安に感じる方も多いでしょう。

 

未成年者が相続人になる場合、親権者が子どもの代わりに相続手続きを行うことができますが、親権者と子どもの間に利益相反がある場合には、特別代理人が必要になります。

 

この記事では、遺言がないケースを前提に、代襲相続によって孫が相続人となるモデルケースを使って、未成年者が1人の場合と2人の場合の違いを分かりやすく解説します。

 

 

モデルケース 長男が先に亡くなっている場合

 

被相続人には、長男・二男・三男の3人の子がいたとします。

 

長男は被相続人より先に亡くなっていますが、長男には3人の子ども(被相続人から見て孫)がいます。

 

この場合、長男の子どもたちは、長男に代わって相続人となります。これを代襲相続といいます。

 

 

 

長男の妻は存命ですが、被相続人の相続人ではありません。

 

したがって、相続人は二男・三男・孫①・孫②・孫③の5人となります。

 

遺言がなければ、この5人で遺産分割協議を行います。

 

 

特別代理人とは?

 

特別代理人とは、未成年者が相続人となった場合などに、親権者に代わって遺産分割協議などを行う人です。

 

未成年者は、原則として単独で法律行為をすることができないため、通常は親権者が法定代理人として手続きを行います。

 

しかし、親権者自身も相続人になっている場合など、親権者と未成年者の利益が対立する「利益相反」があるときは、親権者が子どもを代理することができません。

 

その場合、家庭裁判所に申し立てて、未成年者のための特別代理人を選任してもらいます。

 

 

未成年者が1人の場合

 

例えば、孫③だけが未成年で、孫①・孫②は成人しているとします。

長男の妻が孫③の親権者であり、長男の妻自身は被相続人の相続人ではありません。

 

 

 

この場合、長男の妻と孫③との間に利益相反がなければ、長男の妻が孫③の法定代理人として遺産分割協議に参加できます。

 

つまり、特別代理人を選任するために家庭裁判所へ申し立てる必要はありません。

 

例えば、遺産分割協議で「被相続人の不動産を次男が取得する」と決めた場合、孫③本人ではなく、長男の妻が法定代理人として協議書に署名・押印します。

 

相続人(孫③) ○○
上記法定代理人(長男の妻) ○○ 印

 

 

このように、未成年者がいるからといって、必ず特別代理人が必要になるわけではありません。

 

 

未成年者が2人の場合

 

では、孫②と孫③の2人が未成年で、どちらも長男の妻が親権者だった場合はどうでしょうか。

 

 

 

この場合は注意が必要です。

 

長男の妻自身は被相続人の相続人ではないため、未成年者の一方については法定代理人として手続きを行えます。

 

しかし、同じ親権者が2人の未成年者を同時に代理すると、未成年者同士の利益相反が問題となります。

 

そのため、通常は一方の未成年者について特別代理人を選任します。

孫②(未成年)

  ↓

長男の妻
法定代理人として代理

孫③(未成年)

  ↓

特別代理人
家庭裁判所が選任

 

 

 

 

つまり、同じ親権者が2人の未成年相続人を代理するのではなく、一人は親権者、もう一人は特別代理人が代理するという形になります。

 

 

 

特別代理人の選任手続きと費用

 

特別代理人が必要な場合は、未成年者の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てます。

申立てには、申立書のほか、未成年者や親権者の戸籍謄本、特別代理人候補者に関する資料、遺産分割協議書案(※)などを提出します。

 


未成年者の利益を保護するため、家庭裁判所は原則として「未成年者に法定相続分通りの財産を確保させる遺産分割案」であることを求めます。

 

申立手数料は、未成年者1人につき収入印紙800円です。このほか、郵便切手などの実費が必要になります。

 

特別代理人には特別な資格はありませんが、未成年者との利害関係がないことなどを踏まえて、家庭裁判所が適任者を選任します。

 

 

 

遺産分割協議書には誰が署名する?

 

未成年者が相続人の場合、本人が単独で遺産分割協議書に署名するのではなく、法定代理人または特別代理人が本人を代理して署名・押印します。

 

 

したがって、今回のケースでは、

  • 未成年者が1人 → 長男の妻が法定代理人として署名
  • 未成年者が2人 → 一方は長男の妻、もう一方は特別代理人が署名

という形が基本となります。

 

 

【まとめ】未成年者がいる相続は「誰が代理するか」がポイント

 

未成年者が相続人となる場合でも、必ず特別代理人が必要になるわけではありません。

 

 

まず確認すべきなのは、

 

  1. 誰が相続人なのか
  2. 未成年者の親権者は誰なのか
  3. 親権者自身が相続人になっていないか
  4. 複数の未成年者がいる場合、未成年者同士に利益相反がないか

 

という点です。

 

未成年者がいる相続では、戸籍から相続関係を確認し、誰が法定代理人となるのかを整理したうえで、必要に応じて家庭裁判所の手続きを検討しましょう。

 

 

当事務所では、遺言・相続手続について税理士・司法書士と提携してトータルサポートしております。

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