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技能実習制度から「育成就労制度」へ 企業が今から準備すべき移行実務

技能実習制度から「育成就労制度」へ ― 企業が今から準備すべき移行実務

 

 

はじめに

福岡・博多駅徒歩1分の行政書士事務所 『LEGAL BASE』 代表のSanukiです。

長年、外国人材の受け入れを支えてきた技能実習制度は、廃止され「育成就労制度」へと移行することが決まっています。制度の目的そのものが「技能移転による国際貢献」から「人材確保と育成」へと大きく転換するため、受け入れ企業側の対応も従来の延長線上では済みません。

まだ先の話と考えている企業も少なくありませんが、実際には受け入れ体制や社内規程の見直しに一定の準備期間が必要です。本記事では、担当者が押さえておくべき移行のポイントを整理します。

 

制度の目的が変わることの意味

技能実習制度は建前上、「開発途上国への技能移転」を目的としていました。そのため転籍が原則認められないなど、労働力確保としての運用と制度目的の間にずれが指摘され続けてきました。

育成就労制度では、この目的が「国内での人材育成と確保」へと明確に転換されます。これに伴い、一定の要件のもとで本人都合による転籍が認められるようになる点が、企業にとって最も大きな変化です。

 

企業への影響:何が変わるのか

育成就労制度への移行で、受け入れ企業には主に次のような変化が生じます。

  • 転籍の柔軟化:
    就労開始から一定期間経過後、本人の希望による転籍が認められやすくなり、人材の定着施策がより重要になります。

  • 受入れ機関の基準厳格化:
    優良な受け入れ実績や適正な労務管理体制が、より重視される見込みです。

  • 育成計画の策定義務:
    技能実習における「技能実習計画」に代わり、育成・キャリア形成を意識した計画の策定が求められます。

つまり、「受け入れて終わり」ではなく、育成・定着を前提とした人事戦略への転換が求められるということです。

 

企業が今からできる準備

制度の詳細な運用は今後も順次明らかになっていきますが、次の準備は先行して着手できます。

 

1. 労務管理・待遇の点検
転籍が可能になることを前提に、賃金水準や労働環境が競合他社と比べて見劣りしないかを確認します。

2. 育成・キャリアパスの設計
単純作業の反復ではなく、段階的なスキルアップの道筋を示せる体制づくりが、定着率に直結します。

3. 社内規程・受け入れ体制の見直し
現行の技能実習生受け入れに関する社内規程を、新制度の要件に合わせて改定する準備を進めます。

4. 専門家との連携
制度の詳細は今後も変更が見込まれるため、行政書士など外国人材の受け入れに詳しい専門家と早めに情報共有しておくことが安心につながります。

 

 

まとめ

育成就労制度への移行は、単なる名称変更ではなく、外国人材受け入れの前提を大きく変える転換点です。転籍の柔軟化を見据えた定着施策や、育成を軸にした人事制度の整備が、今後の受け入れ企業に強く求められます。制度の詳細情報を継続的に確認しながら、早めの準備を進めていきましょう。

 

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