#036『農地転用後の地目変更登記について』
福岡・博多駅徒歩1分の行政書士事務所 『LEGAL BASE』 代表のSanukiです。
農地を宅地や駐車場などに転用した際、忘れてはならないのが地目変更登記です。農地転用の許可を得て工事が完了したからといって、それで手続きが終わりではありません。登記簿上の地目を変更しなければ、法律上の義務を果たしたことにならないのです。
本記事では、農地転用許可後の地目変更登記について解説します。
農地転用後の地目変更登記について
地目変更登記とは
地目変更登記とは、土地の現況が変わったときに、登記簿に記載されている地目(土地の種類)を変更する手続きです。農地転用の場合、「田」や「畑」から「宅地」「雑種地」などに変更することになります。
この登記は単なる事務手続きではなく、不動産登記法で定められた義務です。地目に変更が生じた日から1か月以内に申請しなければならず、怠ると10万円以下の過料に処される可能性があります。

地目変更登記が必要な理由
まず、固定資産税の課税に影響します。農地は税制上の優遇措置がありますが、転用後は宅地などとして課税されるべきです。地目変更をしないと、市町村の課税台帳と登記簿の内容が一致せず、後々トラブルの原因となります。
ちなみに土地の課税は、現況主義であるため、実際には「宅地」なのに、地目変更登記をせず、「農地」のままにしていても現況の宅地としての課税がされます。「固定資産税を上げないために地目をそのままにしておく」という考えの方がいるようですが、間違った知識で法令違反となります。
また、将来的に土地を売却する際、登記簿と現況が異なっていると買主が融資を受けられないケースもあります。不動産取引では登記情報が重視されるため、正確な地目が記載されていることが重要です。
さらに、農地転用許可を得た以上、その土地は農地ではなくなっています。登記簿上も農地のままにしておくことは、実態と合わない状態を放置することになり、様々な行政手続きで支障をきたす可能性があります。

地目変更登記の手続きの流れ
地目変更登記は、実際に土地の現況が変わった後に行います。農地転用許可を得ただけでは申請できず、造成工事や建物の建築が完了し、その用途での使用が可能な状態になってから申請します。
申請先は、土地の所在地を管轄する法務局です。申請書には地目変更の年月日、変更後の地目、変更の原因などを記載します。添付書類としては、案内図、地積測量図(地積に変更がある場合)、現況を証する写真などが必要です。
農地転用許可書の写しや工事完了報告書の写しなども添付すると、スムーズに手続きが進みます。法務局の担当者が現地調査を行うこともあるため、転用工事が完全に完了していることが前提となります。
登記申請の費用と期間
地目変更登記には登録免許税はかかりません。ただし、土地家屋調査士に依頼する場合は報酬が発生します。費用は地域や案件の複雑さによって異なりますが、一般的には5万円から10万円程度が相場です。
専門的な書類や知識が必要であるため、専門家に依頼したほうが確実です。申請から完了までの期間は、通常2週間から1か月程度です。
当事務所でも提携している土地家屋調査士がおりますのでご相談ください。
注意すべきポイント
地目変更登記を放置すると、前述のとおり過料の対象となるだけでなく、相続が発生した際に遺産分割協議が複雑になる可能性もあります。登記簿と現況が異なる土地は、評価が難しく、相続人間でトラブルになりやすいのです。
また、農地転用後すぐに地目変更を行わず、何年も経過してから申請しようとすると、当時の工事完了時期を証明する書類の準備に苦労することがあります。記憶も曖昧になるため、転用工事が完了したらできるだけ早く手続きを済ませることをお勧めします。
農地転用は許可を得ることに注力しがちですが、地目変更登記まで含めて一連の手続きと考えましょう。適切なタイミングで確実に登記を完了させることで、将来的なリスクを回避できます。
なお、大事なことですが、大前提として、農地の現況を農地以外(宅地・雑種地など)に変更する行為には、「農地転用許可」が必要です。許可を得ない転用行為は、「違反転用」となり、いくら造成などの転用行為が完了しても、地目変更登記は通常できません。その場合は、以下の選択を取ることになります。②については、追認が認められない場合は、違反行為の解消(農地への復元)という大変な作業となります。
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① 違反行為となった農地転用行為について行政庁から事後的に許可(追認)を取る ② 違反行為となった造成工事について、元の農地に戻す工事(農地復元)を行い、再度、正規の農地転用許可+転用工事を行う |

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